
桑江知子さん(くわえともこさん)
まずは、3月30日(土)〜31日(日)まで行われた、
すわん江戸村特別公演2024 vol.3『昭和の忘れもの Special Guest 桑江知子』
にご来場頂いた方々、誠にありがとうございました。
今回の公演は、『私のハートはストップモーション』でお馴染みの
桑江知子さんをゲストに迎えての特別公演でした!
お芝居では『石川敏明』という役。
ストリップ劇場の小屋主で、ちょっとスケベな歌好きのお爺さんという役なのだが、このお爺さんがまあ似合っているらしい。
滅多に褒めない師匠も、これだけは褒めてくれる。
(お爺さんが似合うというのもどうなんだという話しだが…)
この役に関して話したいことがいくつかあるのですが、それはまたの機会にして、今回はせっかくなので、桑江知子さんについて、少しだけお話ししようかなと思います。
初めて桑江さんとご一緒させて頂いたのは、昨年5月の、
『すわん江戸村20周年記念公演』『二代目市川福之介襲名披露公演』に、ゲスト出演して頂いたときのことでした。
リハの日に初めてお会いして、ご挨拶させて頂いたのですが、
今思えばその挨拶も雑なもので、師匠に急に呼ばれ、
「これが市川福介や。今度、市川福之介に襲名するんや」
「よろしくお願いします」
というような始まりだった。きっと桑江さんからしたら、いきなりどこの誰かも分からない人が、聞いたこともない名前から聞いたこともない名前に襲名すると言われてもと、困っていたに違いない。
結局、リハも本番もバタバタで、ちゃんとお話しすることもできないまま、桑江さんは帰られました。
2回目の出会いはそれから4ヶ月後の秋ごろ、
『青春の忘れもの~日本の歌~』という歌謡舞踊ショーにゲスト出演して頂いたときでした。
“青春の忘れもの”というタイトルにもある通り、
その時代を彩った名曲をお届けするというコンセプトのショー。
せっかくご一緒するのだから、何かコラボが出来たらと思い、
“そうだ、美保さんとザ・ピーナッツを歌って貰おう”
と急な思いつきをお願いしたが、
(はた迷惑なやつだな)
思いついたのが公演数日前ということでその日は叶いませんでした。
(そりゃそうだ)
こいつは何をいきなり言ってるんだと思われても仕方ないにも関わらず、
(本当にそう)
桑江さんは、当日お会いした時にわざわざ、
「今回歌えなくてすみません。次回は必ず、美保さんと一緒にやりましょう」
と優しい言葉をかけて下さりました。
(本当に優しい人です)
次回といっても一週間後のことで、スケジュール的にも厳しい中、
「本当ですか! じゃあお願いします!」
と婆さん格好をした僕は返事をして、次週の香盤に組み込んだのです。
失礼極まりないやつだなと思われても仕方ないにも関わらず、
(本当にそう)
桑江さんは快く引き受けて下さり、一週間後に美保さんとデュエットで歌って頂き、客席は大いに盛り上がりました。
(本当に優しい人です)
そして、今回の公演。
またこちらサイドの勝手な思い付きで、三線での演奏して頂いたり、他にもお願いをして、
(図々しいことこの上ないな)
挙句の果てには芝居中、とてもこの時代とは思えないようなセクハラ発言を爺さんの格好でする始末。
(よく考えたらこいつ爺か婆の格好しかしてないな)
でも嫌な顔一つせず、舞台を盛り上げて下さる桑江さんの、その気前と優しさに感謝でいっぱいです。
桑江さん、ありがとうございました。
では、また。